●キャットシッターねこごころ スタッフねこ崎の、愛と文字いっぱいのブログ●
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映画「かいじゅうたちのいるところ」を見ました。
「かいじゅうたちのいるところ」
公式HP:http://wwws.warnerbros.co.jp/wherethewildthingsare/#/Splash
ストーリー 「eiga.com」より引用
モーリス・センダックの名作絵本「かいじゅうたちのいるところ」を、「マルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズが映画化。いたずら好きな7歳の少年マックスは、母親とケンカをして家を飛び出し、気がつくと船に乗って大海にこぎ出していた。やがてたどりついた島には見たこともないかいじゅうたちがいて、彼らの王様になったマックスは、かいじゅうたちと一緒に誰もが幸せになれる世界を築こうとするが……。
CMを目にされた方も多いと思います。
そんな「癒し」を期待して映画館に足を運んだのですが、この映画は全く違う方向を向いていました。
以下、ネタバレとなってしまいますので、これから見る予定のある方は読まないで下さい!
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スクロール終了!
この下からネタバレです。あしからず。
家族に構ってもらいたい一心でいたずらを繰り返す少年マックス。
自分を放って友達と出かけてしまう姉、母親は恋人に夢中でマックスの話を聞いてくれない。
自分の気持ちを癇癪でしか主張できないマックスは、ある日母親に「手に負えない!」と叫ばれて怒られる。
家を飛び出したマックスは小舟に乗り、海へ漕ぎ出す。
そして発見した島の影。
そこではかいじゅうたちのリーダー「キャロル」が、新しい仲間を見つけて去っていった「KW」への怒りでかいじゅうたちの家を次々破壊していた。
キャロルに共感したマックスは家の破壊に協力し、彼らの王様になる。
マックスは彼らのために砦をつくり、一緒に生活し始めるが、これがなかなか難しい。
彼らの中の一人は、マックスの気持ちが平等でないと文句を言い、また他の一人はマックスが自分の個室を作ろうとしたことで、秘密を持つなんて!と腹を立ててしまう。
マックスは彼らとの間に溝を作り、そして自分の家に帰ることを決意する。
最初の、家を破壊するキャロルは=マックスです。だからこの時点では共感することができる。
他のかいじゅうたちのパーソナリティーもそれぞれマックスの心を反映しているのだと思います。
KWは=マックスの母親、姉で、途中出てくるKWの友人であるふくろう達は、母親の恋人や、姉の友人でしょう。彼らを拒んでいるキャロルとマックスには、彼らの言葉が全く理解できません。
マックスは"王様"となって彼らと生活するうち、好き勝手に行動して言いたい放題のかいじゅうたち(=マックス)に対して苛立ち、下手に出てなだめたり、癇癪を起こすキャロルに対して「手に負えない!」と、自分の母親そのままの言葉を投げつけたりします。
一度壊れた彼らとの関係を修復するものの、しかし結局のところかいじゅうたちの混乱をそのままに、マックスは再び舟に乗り家へ帰ります。
そしてマックスが家を飛び出して数時間といった様子の家で、居眠りをする母親に微笑みかけながら夕食を摂る、というendでした。
印象に残っているのは、
●島の風景
砂漠に荒野、岩山。そして生命力に乏しい林という寂しい風景。
食事シーンなど生命の営みをあえて排除したことで、より幻想的な非現実感を強調していました。
●マックスやキャロルの癇癪
寂しくて誰かに構ってほしくてイタズラしたり騒いだり。でもそれが相手を遠ざけてしまう。
それでまた癇癪を起こしてその場をめちゃくちゃにしてしまう。
後悔しても遅い、覆水盆に帰らずのループ。
●キャロルが終始鼻水垂らしてる
鼻の下にきらりと光るそれ、鼻水ですよね?
ふ、拭こうよ!
●ダグラスの腕
キャロルによって腕をもがれた鳥形かいじゅうダグラス。
場面転換後、元々あった腕(翼)の代わりに小枝がささってました。
かわいそうなんだけど妙に可愛かったのが印象的です。
●とぶかいじゅう
とにかくかいじゅうたちの巨体がポーン、ポーンと豪快に飛ぶ。
目に楽しいシーンでした。
ダグラスの腕の怪我から砂が・・・。
KWの体内にフェルト?が・・・。
●砦の造形が芸術的すぎる
天命反転住宅もかくや、といった具合。
http://www.architectural-body.com/mitaka/
●音楽が素晴らしかった
好みにドンピシャリ!
CM曲はARCADE FIREで、これも大好きなひとたちですが、
作中音楽はなんとYeah Yeah Yeahsの女性メンバーによるもの。
全然イメージと違ったのでたまげました。
うーん、色々あれはこういうこと、これはこういうこと、と深読みせずにはいられない映画です。
他の人の解釈も聞いてみたいなあ。
ニョッキリ
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